2025年夏至図のサビアンシンボル

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サビアンシンボル一覧

2025夏至 2025年06月21日11時42分
太陽―10ハウス 蟹  1度 船で船乗りが古い旗を降ろし、新しい旗を掲げる。
月 ―8ハウス 牡牛 1度 清らかな山の小川。
水星―10ハウス 蟹 22度 若い女性が、ヨットを待っている。
金星―8ハウス 牡牛16度 神秘を暴こうとする老人。
火星―12ハウス 乙女 3度 2体の守護天使。
木星―10ハウス 蟹  3度 シャギーディア(毛深い鹿)を連れている、毛皮に身を包んだ男。
土星―7ハウス 牡羊 2度 グループを楽しませるコメディアン。
天王―9ハウス 牡牛30度 古の芝生で行進している一匹の孔雀。
海王―7ハウス 牡羊 3度 男のカメオの肖像が、彼の祖国の形を暗示している。
冥王―5ハウス 水瓶 4度 インドのヒーラー。
ASC―1ハウス 乙女30度 重要な仕事に集中して聞き逃した間違い電話。
Mc―10ハウス 双子30度 海水浴をする美女たち、
Vt―7ハウス 魚 30度 巨大な石の顔。
Ep―1ハウス 乙女30度 重要な仕事に集中して聞き逃した間違い電話。
PoF ―11ハウス 獅子 1度 脳溢血の症例。
Node―6ハウス 魚 22度 シナイ山から新しい法の石版をたずさえ降りてきた男。
リリス ―3ハウス 蠍  3度 棟上式。
セレス ―7ハウス 牡羊10度 伝統的なイメージに対する新しい象徴を教える男。
パラス―5ハウス 水瓶25度 より完全な形をしている蝶の右側の羽。
ジュノ―2ハウス 蠍 18度 豪華な秋色の森。
ベスタ―2ハウス 蠍  6度 ゴールドラッシュ。
キローン―8ハウス 牡羊27度 想像力を通じて、一度失われた機会を取り戻す。

全体のテーマ:新たな「公の顔」の誕生と、その基盤となる関係性の再構築

この夏至図の最も顕著な特徴は、社会的な頂点や目標を示す10ハウスに太陽・木星・水星が集中していることです。これは、社会全体が新しい目標や理想、リーダーシップ像を掲げる時期であることを示しています。特に蟹座に星が集まるため、そのテーマは「安心・安全」「国民」「共同体」「家族的なつながり」といったものになるでしょう。

しかし、その理想は、人間関係や国際関係を示す7ハウスの土星・海王星と厳しい角度(スクエア)をとっており、一筋縄ではいかない葛藤を暗示しています。

それでは、個々のアスペクトを詳しく見ていきましょう。


主要なアスペクトの解釈

1. 【最大の吉兆と刷新】太陽と木星のコンジャンクション(合)in 10ハウス蟹座

  • 太陽(蟹座1度):船で船乗りが古い旗を降ろし、新しい旗を掲げる。
  • 木星(蟹座3度):シャギーディアを連れている、毛皮に身を包んだ男。

これはこの夏至図のハイライトです。社会の頂点(10ハウス)で、公的なアイデンティティ(太陽)と拡大・発展(木星)が一体化します。
サビアンシンボルが示す通り、これはまさに**「新しい旗を掲げる」**タイミング。国家や企業、あるいは私たち一人ひとりが、社会的な立場において新しい理念や目標を打ち出すでしょう。その理想は、蟹座の象徴する「共同体を守る」という強い意志に支えられています。

木星のシンボル「毛皮の男と鹿」は、その新しい理念が、単なる理屈ではなく、本能的で、自然と調和した、原始的な力強さに基づいていることを示唆します。保護的で、少し野性味のあるリーダーシップが求められるかもしれません。全体として、社会に楽観的なムードと「新しい時代が始まる」という期待感が広がります。

2. 【時代の大きな節目】土星と海王星のコンジャンクション(合)in 7ハウス牡羊座

  • 土星(牡羊座2度):グループを楽しませるコメディアン。
  • 海王星(牡羊座3度):男のカメオの肖像が、彼の祖国の形を暗示している。

これは約36年に一度の非常に重要なアスペクトで、新しい時代の始まりを告げます。**現実とルールの星(土星)**と、**夢と幻想の星(海王星)が、始まりのサイン牡羊座で重なります。これは「新しい時代の理想(海王星)を、具体的な形(土星)にしていく」**という大きなサイクルのスタートです。

7ハウスで起こるため、テーマは**「パートナーシップ」「契約」「外交」「社会的な人間関係」**です。国際条約や結婚制度、ビジネス上の契約など、あらゆる「関係性」のルールが根本から見直され、新しい形が模索されます。

サビアンシンボルが興味深く、土星の「コメディアン」は、新しいルールが最初はどこか滑稽に見えたり、大衆を楽しませるような形で提示されたりする可能性を示します。海王星の「カメオ」は、その背景にある「国の形=アイデンティティ」や民族的な理想が、新しい関係性の基盤になることを暗示しています。

3. 【理想と現実の葛藤】(太陽・木星)と(土星・海王星)のスクエア(90度)

これがこの時期の最も重要な緊張関係です。

  • 10ハウス蟹座の理想(新しい旗を掲げ、皆を守りたい)
  • 7ハウス牡羊座の現実(関係性をゼロから作り直す痛みと混乱)

この二つが直角に衝突します。具体的には、以下のような葛藤が考えられます。
「国民の安全(蟹座)のために新しい方針を打ち出したいが、国際的な同盟関係(7ハウス牡羊座)を根本から変える必要があり、反発や混乱が生じる」「新しい社会のビジョン(太陽/木星)を掲げても、それを実現するための法整備や人々の合意形成(土星/海王星)が追いつかない」といった状況です。
社会的な理想は大きく膨らむ一方で、足元の人間関係や国際関係は混沌としており、理想の実現を阻む壁として立ちはだかるでしょう。

4. 【感情と権力の緊張】月と冥王星のスクエア(90度)

  • 月(牡牛座1度):清らかな山の小川。
  • 冥王星(水瓶座4度):インドのヒーラー。

人々の感情や安心感(月)が、根源的な変容を促す力(冥王星)によって揺さぶられます。
8ハウスにある月は「経済的な安定」や「深く共有するもの」への欲求を示します。人々は「清らかな山の小川」のように、純粋で安定した心の平穏や豊かさを求めます。
しかし、5ハウスの冥王星は「個人の創造性」や「社会システム」の分野で、常識を覆すような「インドのヒーラー(=型破りな変革者)」的パワーを発揮します。
これは、安定を求める大衆心理と、既存のシステムを破壊してでも新しい価値を創造しようとする動きとの間に生まれる緊張です。金融不安や、AIなど新技術による創造性のあり方の変容などが、人々の心を不安定にさせるかもしれません。

5. 【価値観の対立】金星とジュノーのオポジション(180度)

  • 金星(牡牛座16度):神秘を暴こうとする老人。
  • ジュノー(蠍座18度):豪華な秋色の森。

「愛と喜び、価値観」を象徴する金星と、「公式なパートナーシップ、権利」を象徴するジュノーが真っ向から対立します。
8ハウスの金星は、パートナーと深く関わることで得られる官能的な喜びや豊かさを求め、「神秘を暴こうとする」ように真実の関係性を探求します。
一方、2ハウスのジュノーは、パートナーシップにおける「自分の価値」や「権利」を主張します。「豪華な秋色の森」は、豊かさのピークでありながらも、やがて来る冬(終わり)を内包した、少しメランコリックな美しさを示します。
これは、男女関係や契約関係において、「愛や喜び」と「権利や義務」が対立しやすいことを示唆します。関係性の本質を探りたい気持ちと、現実的な利害関係がぶつかり合うでしょう。

ASC(アセンダント)とMC(ミッドヘブン)

  • ASC(乙女座30度):重要な仕事に集中して聞き逃した間違い電話。
  • MC(双子座30度):海水浴をする美女たち。

この夏至からの3ヶ月間の基本的な姿勢(ASC)は、「完璧さを求め、目の前の仕事に没頭する」という乙女座的なものです。しかし、その度数が示すように、あまりに細部に集中しすぎるあまり、外部からの重要なサイン(間違い電話)を聞き逃してしまう危険性があります。
目指すべき社会的なゴール(MC)は、双子座らしく「情報が飛び交い、人々が軽やかに交流する」ような、華やかで楽しげな雰囲気(海水浴の美女たち)です。
ASCとMCはスクエアであり、「真面目にコツコツやるべき」という姿勢と、「もっと柔軟に、楽しくやろうよ」という目標との間でズレが生じやすいことを示しています。

まとめ:2025年夏至からの流れ

2025年の夏至は、社会全体が「新しい旗」を掲げ、保護的で共同体を重視する大きな理想に向かって進み始める、希望に満ちたスタートの時です。この流れは力強く、多くの人々の心を捉えるでしょう。

しかし、その理想を実現する道のりは平坦ではありません。特に、あらゆる人間関係や国際関係の「ルール」が根本から書き換えられる時期にあり、その混乱と痛みが、理想の実現を遅らせる大きな足かせとなります。

個人レベルでは、以下のことがテーマになります。

  1. 新しい目標設定: あなたにとっての「新しい旗」は何かを明確にする。
  2. 関係性の見直し: 古い契約や人間関係にしがみつかず、新しい関わり方を模索する勇気を持つ。
  3. 理想と現実のバランス: 高い理想を掲げつつも、足元の混乱に冷静に対処する。
  4. 集中と視野の広さ: 目の前の仕事に集中することも大事だが、時々は顔を上げ、周りの変化やサインに気づく余裕を持つ。

大きな変化の時だからこそ、不安も大きいですが、それは新しい時代を創り出すための産みの苦しみです。このホロスコープは、その先に大きな希望があることを示しています。

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この記事を書いた人

40代半ばより占星術を研究しています。途中仕事や子育てと学童の父母活動で進まない時期もありました。HPも一度は閉鎖してやり直している途中です。2022年より占いを専業として活動を再開しています。これからも色々な発表の場で活動したいと思います。

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